2009年07月01日

ホームページ上から出資依頼が可能なベンチャーキャピタル

ホームページ上から出資依頼のためのビジネスプラン送付が可能なベンチャーキャピタルを一覧にしてみた。実は、大半のベンチャーキャピタルが応募用のフォームを設けておらず、メールアドレスを掲載しているだけだったりするが、それらは一覧からは除外した。

一覧の末尾に、外部からのビジネスプランの応募を受け付けている事業会社の投資部門を加えてみたが、これについては相当な漏れがあるだろう。気付かれた方がいらっしゃいましたら、是非ご指摘ください。

事業会社系ベンチャーキャピタル
アント・キャピタル・パートナーズ
インテルキャピタル
日本アジア投資
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
SBIインベストメント
チャレンジ・ジャパン・インベストメント
インテック・アイティ・キャピタル
ニュー・フロンティア・パートナーズ

独立系ベンチャーキャピタル
アイシーピー
アイティーファーム
サンブリッジ
東京ベンチャーキャピタル
東北イノベーションキャピタル
日本エンジェルズ・インベストメント
北海道ベンチャーキャピタル

証券・銀行系ベンチャーキャピタル
ジャフコ
新光インベストメント
信金キャピタル

政府系ベンチャーキャピタル
大阪中小企業投資育成
東京中小企業投資育成
名古屋中小企業投資育成
知財開発投資

事業会社投資部門
サイバーエージェント
エムアウト

ホームページ上からビジネスプランの送付が可能とは言え、実際には各社の応募フォームも異なったりして、リクナビNEXTで複数の転職先にレジメを一括送付するような気軽さは無く、各社毎に応募の文言をカスタマイズする必要に迫られ、面倒極まりない。

ベンチャーキャピタル各社で求められるビジネスプランが違う(詳細度合い・記述項目など)ということだが、その最大公約数みたいなところを意識しながら、カスタマイズしやすい・応募しやすいビジネスプランの書く方法、について次回エントリーでは考えてみたい。

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2009年06月30日

「おかしのまちおか」から新規事業を考える

コンビニやスーパーには数え切れないほどの種類の商品があるが、その中で、コンテンツパワーのある商品とはなんだろうと考えたときに、「お菓子」が特別な存在であることに気付く。

勿論、弁当や飲料も相当なコンテンツパワー(集客力)がある。しかし、弁当には賞味期限があり、自炊・外食店という競合が存在、また、飲料にはカフェや自販機や水道水という競合、がある。ウォーターサーバーを置くオフィスも増えてきた。

これに対して、お菓子は自販機もなく、自炊することも難しく、賞味期限も長く、さらには「選ぶ楽しさ」という点で圧倒的だ。

この「選ぶ楽しさ」というのは結構馬鹿にならなくて、みんな、はるばるIKEAに行ったり、ららぽーとに行ったり、或いは巨大ホームセンターを半日かけて徘徊して、疲れたけど、楽しかったとこう言うわけだ。

お菓子の専門店として年商100億円超を商う「おかしのまちおか」はお菓子に特化して品揃えを充実させることで、お菓子を選ぶ楽しみという点でセブンイレブンやイオングループのような超一流企業を相手に回しても勝つことができる。

このように考えると、「おかしのまちおか」が成功した理由、お菓子を商材として起業した理由、が論理的にも導ける気がする。

■ 新規事業立ち上げに際して考えてみたい
この、「おかしのまちおか」から得られた示唆は、当たり前になってしまったコンテンツのなかにも、実はお宝があるということだ。ありふれたコンテンツの中から、最も価値のある一部を切り出すこと、でビジネスになる、とも言っても良いだろう。

他の例で言えば、リクルートはこの春にタウン&マーケットという新規事業を始めた。これはテレビの番組表と新聞の折込チラシを組み合わせた無料誌である。新聞という媒体の中に埋もれてしまっていた、しかし、実はパワフルなコンテンツである番組表と折込チラシを新聞を購読しない世帯が増えているという時代に合わせて提供する。

若い男性はあまり実感がないかもしれないが、主婦や高齢者は番組表、折り込みチラシを相当精緻に読み込んでいる。また、番組表も折り込みチラシもリクルートが手を掛けて制作するコンテンツでなく、無料コンテンツである。この目敏さは見習いたいものだ。

http://www.machioka.co.jp/index.html
posted by 新規事業立ち上げマン at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 新規事業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

ヤマト運輸の新規事業立ち上げの仕組み

ヤマト運輸のグループ内での新規事業創出の制度「Y-Venture Dream」は設立が2002年。それ以前にも「スキー宅急便」「時間帯お届けサービス」など社員によるアイデア発の新規事業はあったが、宅急便を前提として、そこから派生するような新規事業に限定されていた。それが、この「Y-Venture Dream」以降は宅急便に囚われずに、柔軟に新規事業開発に取り組む契機となっている。

ヤマト運輸グループの社員から新規事業のアイデアが応募されるのだが、その際の条件として、1)事業開始後3年以内に単年度黒字化が見込める事業である、2)応募者自ら経営する意欲があり、リーダーとしての資質を持っていること、が問われる。

立ち上げ「3年以内の単年度黒字化」は社内ベンチャーや新規事業への投資判断を行う際によくある一般的な基準だろうが、後者の「リーダーとしての資質」については、あまり見ない基準だ。まずは事業コンセプトありきで、実行者の能力(モチベーションはともかく)については不問とする組織が多い。

応募者は、社内専門家による助言や協力の場を経て、1次審査「本部長プレゼン」、そして2次審査「役員プレゼン」と進む。2次審査で応募案が採用されると、予算1000万円でフィージビリティスタディを行う。立ち上げ3年後までは、毎年5月に事業継続審査が行われる。

「Y-Venture Dream」による新規事業の第1号としてコールセンター業務をアウトソーシング受託する「ヤマトコンタクトサービス」、第2号が先日も紹介した買い物代行事業の「ネコレ」がある。

「ヤマト運輸の新規事業への取り組みは、「Y-Venture Dream」の枠の外でも非常に活発で、「メンテナンスサポートサービス」や「ネットスーパーサポートサービス」など、時代の流れを読みながら、自社の強みを活かす形でビジネスとして形に作り上げていくさまは、例えばリクルートと較べても遜色がない。何故か?

ヤマトホールディングス瀬戸社長は日経ビジネスのインタビューで、新しいビジネスを成功させるための重要なポイントは何かという質問に対してこう答えている「ソリューションの種は常に現場にある。それをキチンと形にするためには、宅急便のセールスドライバーが顧客と対話するなかで新たな課題を見つけ出して、それを踏まえて専門のスタッフが最適な提案をしていくことが重要です」

■ 新規事業立ち上げに際して考えてみたい
その新規事業には、顧客と対話して顧客の声や不満を抽出する、そんなコンタクトポイントがあるだろうか?ヤマト運輸は、運転手をセールスドライバーと位置づけることで、顧客からの生の声を収集、新規事業開発で一歩先を行き、競合優位を保ち続けている。

http://www.kuronekoyamato.co.jp/
ラベル:ヤマト運輸
posted by 新規事業立ち上げマン at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 新規事業立ち上げ手法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする